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2026.03.09

明渡し強制執行の現場で殺傷事件 ~保証会社従業員が亡くなった事案~

 2026年1月、東京都内において、建物明渡しの強制執行の現場で、保証会社の従業員が居住者に刺され死亡する殺傷事件が発生しました。

 本件は、家賃滞納等を理由とする明渡しについて、東京地方裁判所の執行官が現地で手続きを行っていた際に起きたものです。

 現場には、執行官のほか、関係者として保証会社の従業員を含む関係者が立ち会っていましたが、居住者が突如刃物で襲撃し、保証会社の従業員が死亡、執行官も負傷しました。

 

■明渡し強制執行の基本的な流れ(実務整理)

 建物明渡しの強制執行は、典型的には以下のような流れで進められます。

 

① 明渡催告

執行官が現地を訪問し、期限を定めて退去を求めます。任意の明渡しを促す手続です。

② 明渡断行

催告期限を経過しても退去がなされない場合、執行官が強制的に建物を明け渡させます。鍵の開錠、室内への立入り、占有の排除が行われるのがこの段階です。

③ 動産の搬出・保管・廃棄

室内に残された動産については、執行官の指揮のもとで搬出され、一定期間の保管を経て、引取りがなければ廃棄されます。

 

本件は、この強制執行の過程で居住者の強い抵抗が顕在化し、重大な暴力事件に発展したものです。

 

■オーナーとして知っておきたいこと

 強制執行は裁判所が行う法的手続ですが、実際の現場は、居住者が生活の基盤を失うという、緊張度の高いものです。

 こちらのケースでは、保証会社の方が執行に立ち会っていたようですが、管理会社や弁護士、オーナー自らが立ち会う場合もあります。

 以下のような事情がある場合には特に注意が必要です。

 

・明渡しを強く拒否している

・精神的に不安定と見られる

・過去にトラブルや威嚇行為があった

 

明渡しの強制執行は、オーナーにとっても、関係者にとっても、決して容易な対応ではありません。それでも、賃料不払いの入居者を退去させることは賃貸経営のために必要であり、適切な手続きを踏み、関係者と連携しながら、向き合っていくことが求められます。

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