仙台やまいち不動産投資センター

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2025.06.02

今一度、賃貸経営の基礎となるキャッシュフローについて理解しよう①

 賃貸経営を行っていく上で、オーナー様ご自身の手元に残る現金を最大化することが、経営を安定させるポイントになります。そのためには物件毎の経営状況を把握しておく必要がありますが、そのために必要な知識がキャッシュフローとなります。キャッシュフローとは、経営における現金の流れ(キャッシュの動き)を指します。資金の流入(キャッシュ・インフロー)と流出(キャッシュ・アウトフロー)を合計したもので、賃貸経営においては収支の計算を行う際に用いられます。まずはどのようにキャッシュフローを計算するのか、オーナー様ご自身が理解していきましょう。

 

 

 上の表は、ある物件のキャッシュフローツリーになります。基本的な設計として、④潜在家賃収入から⑥空室ロスを引くと、⑤実質家賃収入が算出されます。⑤実質家賃収入から、3.支出項目を引いてあげると、物件の4.営業純利益が算出されます。そこから5.借入返済額を引いてあげると6.キャッシュフロー税引前が算出されます。

 当該物件は、2020年には6.キャッシュフロー税引前が102万円残っていますが、2025年になると平均家賃が2,000円下がり、慢性的な空室が1部屋出てしまっている状況になってしまい、その結果6.キャッシュフロー税引前が19万円となってしまっております。5年間で家賃が2,000円下がっていることを考えると、2030年にはさらに2,000円下がることが想定され、そうなると6.キャッシュフロー税引前がマイナス7万円となり赤字経営に転落します。

 

物件の経営状況を改善するために

1)空室を埋める

現状で満室経営となった場合、4.8万円×12か月の収入が増えるため、年間で57.6万円程、 6.キャッシュフロー税引前を増やすことができます。空室を決めるために掛ける対策費用は、増える収入×2~3年分が目安となります。この場合、約115万円~約172万円くらいとなります。

2)返済比率が高すぎる

右側の表を見てもらうとわかるのですが、総潜在家賃収入461万円に対して返済額が290万円となっており、返済比率が目安の数値(総潜在家賃収入の55%以下)を上回り62.9となっております。建築当初の計画に無理があった可能性が高いですが、この場合売却して、違う物件で再度経営を行うことも選択肢に入れるとよいでしょう。

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