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2025.02.17
路線価の上昇から財産を守る相続対策
路線価の上昇率が+2.3%となった2024年、首都圏や都市部を中心に不動産の価格は上昇傾向となっております。懸念されるのは相続税への影響です。財産構成によっては納税資金が不足し、不動産を手放すことになる事例も増えてきております。今回は、路線価の上昇から財産を守るために、何をするべきか解説していきます。
【路線価が上昇し続けると相続税はどうなるのか?】
少し遡って話をすると、バブルが崩壊し、地価は1991年をピークに2016年まで下落し続けました(2008年を除く)。この間の下落率は-66%で、地価はピーク時の3分の1にまで下落しています。地価に連動している路線価も1年遅れの1992年をピークに下がり続けていました。しかし、2017年に地価は上昇に転じました。その後もコロナ禍の2020年を除いて、地価は上昇を続けております。路線価が上昇する時期では、当然、前年と比較し相続税が高くなるケースがほとんどです。特に東京都のように路線価が高い地域は影響が大きくなります。
【事例】
・被相続人:Aさん 東京都内在住
・相続人:子供 Bさん(同居) Cさん(別居)
・遺産 (路線価は2023年のものと仮定)
土地(自宅):路線価50万円/㎡×330㎡=1億6,500万円
相続税評価額=3,300万円(小規模宅地評価減特定適用後)
建物(自宅):相続税評価額=700万円
土地(駐車場):路線価50万円/㎡×200㎡=相続税評価額1億円
現預金:2,000万円
・課税価格の合計額 1億6,000万円
上記のケースでは、2023年にAさんが亡くなった場合、相続税の総額は約1,960万円です。もしAさんが2024年に亡くなった場合、相続税額はどう変わるでしょうか。
2024年の東京都の路線価の平均上昇率は全国平均より大幅に高い5.3%でした。もしAさんが2024年に亡くなり、路線価に東京都の平均上昇率をあてはめると、相続税額は約2,171万円となり、前年よりも約211万円も増えてしまいます。
さらに、3年前の2021年と比べると東京都の路線価の平均は約9.9%上昇しています。2021年に相続があったと仮定すると、相続税額は約1,794万円でした。つまり、3年間で相続税が約377万円増えてしまった・・・ということになります。
【信託や贈与など早めの対策を】
今後も路線価は上昇トレンドと予測されております。だからといって、早く相続をすれば良いかというと、一概にそうとは言えません。大事なことは早めの生前対策を行っておくことです。贈与に関しては、2023年の税制改正で、暦年課税方式で贈与を受けた財産を相続財産に加算する期間を「相続開始前3年間」から「7年間」に延長されました。資産の棚卸を含め、お困りの方がいらっしゃいましたら、是非一度弊社までご相談ください。