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2022.10.24

インボイス制度の基本~もう誰にも聞けない消費税の基本⑤~ 

 巷で話題のインボイス制度と不動産業との関連について、テーマに沿ってご案内して参ります。第5回目は、「簡易課税制度」です。

前回は、納付税額の計算について説明いたしました。今回は、そのひとつである簡易課税制度についてみていきます。

 

.制度

 簡易課税制度は、事業者の消費税事務負担に配慮し、売上金額の消費税額から仕入れにかかる消費税額を簡潔に計算できる制度です。

 

.手続き

この制度は、基準期間の課税売上金額が5,000万円以下である場合には、事業者の選択により、この制度の選択届出をすることができます。届出が適用された課税期間の課税仕入金額は、売上金額の消費税額に事業区分に定められたみなし仕入れ率を乗じて算出します。

 

3.計算(消費税と地方消費税 標準税率10%の場合)

①売上の消費税額 計算期間の売上合計金額の税込金額×10/110 

  → 課税売上の消費税額

②仕入の消費税額 ①×事業区分に応じたみなし仕入率

  納付税額は、①-② にて計算した金額となります

 

 例えば、駐車場賃貸収入に消費税を乗せている場合でしたら、年間110万円の税込売り上げがあるとしますと、110万円×10/110-110万円×10/110×40%となり、10万円-4万円で6万円の納税となります。※不動産業は第6種でみなし仕入率が40%とされてます。

 小規模な不動産賃貸事業者ですと原則的な計算より簡易課税制度の利用で控除できる消費税が増えることもありますので、損得計算をしっかり行って計算方法の選択を進めて頂くのがよいでしょう。

 

(参考)

No.6505簡易課税制度

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6505.htm

 

税理士法人タックスウェイズ

税理士  後藤 勇輝 氏

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