仙台やまいち不動産投資センター

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2021.10.11

『ウッドショック』が賃貸経営に与える影響

コロナ禍にて賃貸経営には色々と影響を及ぼしていますが、2021年1月以降より、「ウッドショック」と呼ばれる、木材価格の高騰は、賃貸経営への影響として広がりをもってきています。改めて、今後も含めて整理して解説します。

 

「ウッドショック」が原因で、木材価格の高騰が発生し、アパート建築にも影を落としています。虫害や山火事等で原料が不足している中、米国での住宅建築需要が急増したことが主な原因とされています。日本では2021年1月頃から、輸入材の価格上昇が始まっており、2020年比で3倍近くまで高騰するという見方もあります。「ウッドショック」での賃貸経営における影響は出てきています。

 

まず、木造賃貸住宅については、工期が遅れることが考えられ、完成引渡しの時期がずれる可能性がありますので、銀行からローンを借りている場合には 建物が完成していないのに返済が始まってしまうという恐れがあります。アパートなどの収益物件の新築の場合は、収益化が遅れるといった影響もあります。そして、家賃が入らないのに、ローンの返済が始まってしまうという恐れもあります。なので、対策としては工期が延びた場合を想定して、ローンの返済を遅らせられるかどうか、早めに金融機関に相談したほうが良いと思われます。

 

また大きいのは、建築価格の上昇です。輸入材が入ってこない影響で、国外産の木材価格が高騰するため、供給の少ない国産材の価格が上がるのは当然の流れだと言えます。価格が高くなれば、当然買い控えが起こり、工期を守ろうとすれば高い木材を使わなければいけなくなるので、建設会社から追加工事代金を請求される可能性もあります。そもそも住宅価格が上がってしまうので今後住宅の買い控えも起きてくると思います。また、建設会社も木材が入らないので、工事を受注したくてもできなくなる状況に陥ります。資金が回らなくなって経営が厳しくなる建築会社も出てくるでしょう。今の状況は、予測しにくい部分もありますが、コロナ禍も含めてですが、まだ1、2年はウッドショックの影響が続くように感じます。

また新築価格が高騰すれば中古市場に顧客が流れてきて、中古不動産の価格が上昇する可能性もあります。コロナ禍で、投資熱が上がっている中で、この中古の収益物件などの高騰も、一部の地域では出てきているようです。不動産投資が、まだ落ちついている現状の中、今できることは、現在の所有物件での建物対策、資産対策を、より一層考えられることをおススメします。また時流の変化から、必ず新築建築、不動産投資などへの反動も起こってくる事と思いますので、市況を見続けていく必要はあります。

 

現在、木造アパート建築企画中、建築中、また中古収益不動産購入計画中の方など、不安な部分がある方は、客観的に状況をご相談させていただきますので、ぜひお声がけください。より物件の地域性や、賃貸市況から、アドバイスさせて頂きたいと思います。

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