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2022.04.18

考えておきたい、親世代の準備~何から始める?~

 親世代、いわゆる引き継ぐ側が相続の準備を始めるのに、まず考えるべきことは何でしょうか?「相続で揉めないように、バランスよく遺産を分ける」「なるべく相続税負担を抑える」「家の土地を子や孫に守ってもらえる準備をする」等、世帯によって考えることは様々かと思います。ただ、まず第一に考えることは、配偶者の今後の生活に不安がないか、ということでしょう。不安があれば、まずはその対策から、その上で相続の対策をしていくことをお勧めします。

 

配偶者が必要な生活資金と施設入所時の費用

総務省の家計調査によると、65歳以上の女性の単身世帯の生活支出は月平均で約14万円となっています。夫が亡くなった時に、妻は遺族年金を受け取ることができますが、生活費は預貯金を切り崩しながら工面されるケースが多いのが現実です。将来の生活の不安を軽くするためにも、配偶者へ資金を残しておければより良いですね。また、生活資金以外にも考えなくてはいけないのが、高齢者向け施設に入所することになった場合の費用です。配偶者が亡くなった後、自宅での一人暮らしになる場合もあります。身体が弱くなった場合、また怪我などをきっかけに、一人での生活が厳しくなり、施設入所が必要になる場合もあります。

 高齢者向け施設に関しては、かかる費用もそれぞれですが、多めに見積もっておくことをお勧めします。もし施設費用を手元にある預貯金で賄うことが難しいのであれば、入所時にはご自宅を売却して資金を捻出することも一案でしょう。

 

 

配偶者へ預貯金を移す際に注意すべきこと

残される配偶者のためにできることは、まずは遺書を作成しておくことです。生前に夫の預貯金を妻の口座に移しているご夫婦もいますが、そのお金が贈与だったのか、贈与税は支払ったのか、それとも預けたお金だったのかなど、あとあと問題になることが多く、あまりお勧めできません。遺言を作成し、状況によって正しく贈与を行ったり、生命保険を活用するケースもあります。

 また、相続時の相続税対策が必要で、今所有されているアパートが古いものであれば、配偶者が長期的に活用できるよう、メンテナンス費用が少なくて済む新しいものに組み替える、といったことも検討していくと良いでしょう。

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