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2021.05.17

資産関連の税務情報~贈与税について~

贈与税についてよくある怖い事例、「その生命保険は贈与になる!」のケースを解説いたします。

 

生命保険の契約と保険料負担者について

 生命保険の契約の登場人物は、契約者(保険料負担者)、被保険者、保険金受取人の3者が出てきますね。自分で加入する場合は、契約者と被保険者は同じになるので、わかりやすいです。保険金受取人と保険料負担者が別の方になると課税関係が複雑になってきまして、死亡保険金の場合でも満期保険金の場合でも課税される対象の方や課税される税金の種類が変わってきます。

 

生命保険金の課税関係はややこしいです

 生命保険の保険金に課税される税金は、相続税、所得税、贈与税のパターンがあり、次のように分類されます。

【相続税課税】 ・契約者と被保険者が同じで、死亡保険金を受け取る場合

【所得税課税】 ・契約者と受取人が同じで、被保険者の死亡保険金を受け取る場合

        ・契約者と受取人が同じで、被保険者の満期保険金を受け取る場合

【贈与税課税】 ・契約者と被保険者と受取人がすべて異なり、死亡保険金を受け取る場合

        ・契約者と受取人が異なる場合に、満期保険金を受け取る場合

 

保険料を贈与する形の生命保険契約は危ない!?

 お子さんやお孫さんが契約者で、かつ受取人の保険契約で、両親や祖父母が保険料相当額の資金を贈与するような場合に、お子さんなどの銀行口座へ両親などが資金を振込し保険料に充てるようなやり方もよくあるのですが、その贈与について、聞いてないなどの理由で、お子さんなどにもらう意思がないと判断されたり、贈与契約の実態が見えなかったりしますと、その振り込まれた金額は贈与として認められないことがあります。つまり、それらは相続が発生した際には贈与をおこなったものとはみなされず亡くなった方の資産として相続税が課税される可能性が出てくるのです。このような方法を実行されている場合は、再度検証をしておくとよいでしょう。くれぐれもご注意ください。

 

【参考】国税庁 タックスアンサー

No.4417 贈与税の対象となる生命保険金

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4417.htm

 

税理士法人タックスウェイズ 税理士 後藤 勇輝 氏

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